2013年06月07日

大内塗

■大内塗について
当時の文献「大内氏の掟書」(1485年)や「李朝実録」によると、大内氏が漆を重要な輸出品の一つとし、山口で漆工芸が盛んに行われていたことがわかります。
 大内朱と呼ばれる深みのある朱色に色漆で描かれた秋草模様と金箔であしらった大内菱が特徴の今日の大内塗は平成元年(1989年)、大内人形とともに国の「伝統的工芸品」に指定されました。

■大内人形のお話
大内塗の代表的な作品に「大内人形」があります。doro1112.jpg
山口の地に居を構えた24代大内弘世は京から美しい花嫁を迎えました。しかし、花嫁は遠く華やかな都を恋しがり、毎日さびしがっておりました。そこで弘世は、京からたくさんの人形師を呼び寄せ屋敷中を人形で飾ると、花嫁はたいそう喜び幸せに暮らしました。町の人はそれを「人形御殿」と呼び、弘世の愛妻家ぶりを伝えたといいます。この微笑ましい物語が男女一対の大内人形のもとになっています。
 
大内塗と言えば「大内人形」 と、夫婦円満の象徴として広く愛されています。

■大内塗の作り方ningyo1111.jpg
漆器と同じ工程で作られる人形は珍しく、その匠の技術は現在に受け継がれています。

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posted by 伝承センター at 11:34| 伝統文化